ThinkPadE470にGentooをインストールしたログ その1
はじめに
基本的に公式ハンドブックを参照しながら進めた。
インストールの流れ
インストールの流れを示す。
- インストールメディアを作成する
- インストールメディアを起動する
- マシンをインターネットに繋ぐ
- パーティショニングして、ファイルシステムを作成する
- tarballをダウンロードし、展開する
- tarballを展開したディレクトリにchrootする
- portageをセットアップする
- カーネルをビルドする
- ブートローダをセットアップする
- Gentooが起動することを確認する
このエントリーでは5まで書く。
1. インストールメディアを作成する
USBメモリにインストールメディアを作成する。 インストールメディアの中には小さいOSが入っている。しかし、インストールメディアを起動しても、操作できるのは当然インストールメディアの中だけ。 そこで、マシンのハードディスクをインストールメディアにマウントし、インストールメディア経由でマシンを操作する。これにより、何も入ってないマシンにGentooをインストールできる。というのが、インストールメディアが必要な理由。
今回はUSBメモリをメディアとした。 以下の操作はWindows上で行っている。 SystemRescueCdのISOをダウンロードする。 そして、Rufusのexeファイルをダウンロードする。 Rufusを起動し、ビックカメラで買ってきたUSBメモリ(16GB(たぶんこんなにいらない))をマシンに挿す。 Rufusの画面から、パーティション構成をGPTに設定してスタートする。たぶんなにも起きないはず。
2. インストールメディアを起動する
Windows10では 高速スタートアップ
という機能があり、メディアからの起動ができないので、こちらを参考に無効にする。
そして、 スタート
-> 電源のマークを押す -> Shift
を押しながら再起動をクリックし、電源を切る。
USBを挿す。
あと、SecureBootを無効にしないといけないらしいので、UEFIの設定画面に入る。
筆者のマシンでは、電源ボタンを押した後Enterキーを連打し、その後 F1
を押すことで設定画面に入れたが、マシンのメーカーによって違うと思う。
SecureBoot
を Disabled
にする。
再度Rebootして、Enter連打の後 F12
を押して、USBメモリを選択する。
SystemRescueCD内のgrubが起動するので、一番上を選択する。
これでインストールメディアが起動する。
3. インターネットに繋ぐ
これはハンドブックに載っていたやり方だとダメだった。 筆者の家は有線LAN環境がないため、無線でつなぎたかったが、ハンドブックのやり方ではWEPの無線にのみ対応している。 最近WEPとかあんまり使ってないと思う。 WPAでのつなぎ方はこちらに書いた。
4. パーティショニングして、ファイルシステムを作成する
パーティショニングは、ハードディスクを分割すること。 したがって、どう分割するかを設計する必要がある。 ディスク容量や用途にもよるので一概には言えないが、筆者は以下のように切った。
デバイス | 容量 | ファイルシステム | 用途 |
---|---|---|---|
sda1 | 512MB | vfat | ブートローダ |
sda2 | 1024MB | - | スワップ |
sda3 | 残り全部 | ext4 | Gentoo |
注意点としては、
- 物理メモリが潤沢にある環境であれば、スワップは別になくても良い
- sda1(ハードディスクの先頭セクタ)にブートローダが必要(ないとGentooが起動できない)
など。
後、パーティションの切り方はいろんなやり方がある。
ググると fdisk
gdisk
parted
などがあるが、結局使用目的は同じなので、どれを使っても良い。
筆者はgdiskで切った。ツールの使い方はどうでもいいのでググってください。
partedは変更が即反映されるのであんまりおすすめできない。
gdiskは保存するまではなにも起きない。
そして、ファイルシステムを作る。
ファイルシステムがあることで、我々はデータをファイルとして認識できる。
ポイントは、ブート用のパーティションは vfat
で作るということ。
Gentoo用のパーティションはよっぽどこだわりがなければext4で良いと思う。
### ブートパーティション
% mkfs.vfat /dev/sda1
### Gentooパーティション
% mkfs.ext4 /dev/sda3
### スワップパーティション
% mkswap /dev/sda2
% swapon /dev/sda2
5. tarballをダウンロードし、展開する。
前述の通り、今はUSBメディアの中で作業している。
しかし、Gentooをインストールしたいのはさっき切った /dev/sda3
なので。
USBから /dev/sda3
を見られるようにしないといけない。なので、マウントする。
% mount /dev/sda3 /mnt/gentoo
/mnt/gentooというディレクトリが用意されているので、そこにマウントする。
ついでに、 /dev/sda1
もマウントしておく。
Linuxでは /boot
にブート用のファイルが格納されるので、
% mkdir /mnt/gentoo/boot
% mount /dev/sda1 /mnt/gentoo/boot
のようにする。
そしてtarballをインストールする。
tarballは、Gentooとしての最低限のツールが入ったもの。
SystemRescueCDには links
コマンドがないため、以下のようにする。
% cd /mnt/gentoo
% elinks https://www.gentoo.org/downloads/mirrors/
ミラーを選ぶ。
筆者はIIJのサーバから、 http://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/gentoo/releases/amd64/autobuilds/20171215T184104Z/stage3-amd64-20171215T184104Z.tar.bz2
をもらった。
ダウンロードが終わったら展開する。
% tar xvjpf stage3-*.tar.bz2 --xattrs --numeric-owner
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